市町村合併と高年者参画

「平成の大合併」といわれた
全国規模の市町村合併は、
3200ほどあった自治体を
1800ほどにまとめて一段落した。
合併をすすめた総務省や県は、
その主な理由として、
「分権化の進展」「生活圏の広域化」とともに
「少子・高齢化」 の到来をあげている。
高齢者人口が30%を超えて、
医療費・福祉対策費が増える一方で
生産年齢人口が減少して税収が減り、
財政がきびしくなっていき、
小さな自治体では現在と同じ行政サービスが
保てなくなるというのである。
ではどうしたらいいのかという段になると、
具体的なものが示されていない。
シルバー人材センターの充実や生涯学習の振興、
退職者ボランティア活動などが進むであろうが、
新たな社会構造の創出というわけにはいかない。
「高齢化社会」の到来とともに、
「介護者」や「ひとり暮らしの老人]が増えることによる、
医療費・福祉対策費増を危惧するだけでなしに
知識も技術もある健丈な「高年者の参画」を掲げて
新たなしくみや施設や物産をつくり出していくことが
「特性ある地域の創出と発展」に必要になる。