c1「高齢者向けモノとサービスをつくる会」
日々すすんでいる「社会の高齢化」にはこれまでなかった新たな高齢者の生活感性に合わせたモノ・サービス・しくみづくりが欠かせません。多くの企業は青少年用、中年一般用のほかに高齢者用を加えて「一品三種」の製品ラインで家族用品をコーディネートすることになります。
流通は「スーパー」「コンビニ」とは別に地域商店街の経営による「高齢者の居場所・通い場所」をつくって地産品を用意する「(仮)地産品流通スクエア」が登場します。だれもが行き来する歩行者用施設ですから車行用の「道の駅」とは別に。基本は地域住民がたいせつに保持している知識・技術・資産・人脈を活かした高齢者用製品にかんする需要と供給の場です。
どの立場からでも結構です。構想や実例をお寄せください。
◎本会では情報を共有できるweb丈風会館「OPG展示即売フロア」を設けます。OPGは”Older Person’s Goods”の略。
「社会の高齢化」を担う
わが社のシニア製品
わが国は世界最速で「高齢者社会(高齢化率29%+)」を迎えています。が、同時に展開すべき「社会の高齢化」への変革がきわめて低速なのです。国は政策として「高齢社会対策大綱」(1996年閣議決定)を掲げて30年近くになりますが。
最大の理由は「経済成長」を若者の「成長力」に求めて「世代交代」をすすめたこと。高齢者の潜在力を活かして「世代交流」による「経済伸長」を無視してきたことによります。その結果、モノ・サービス・しくみの「高齢化」変革を担う企業の取り組みの渋滞がつづいているのです。高齢者の生活感性にふさわしい新たなモノ・サービス・しくみの創出は、高齢者でなければできません。
その高齢者は、65歳定年で企業の生産現場から離れます。といって関係を断つわけではなく、「OB(社友)の会」を通じて企業への帰属・愛着意識をもつことで同僚とともに生涯を安堵して暮らしているのです。毎年おこなわれている「OB(社友)の会」はお互いの息災をたしかめあう懇親の場として健在です。
その中で語られているわが社の事業論議(現状批判も)を新事業への糧として活かして、親睦の会の前(中)に、OBによる新事業企画の提案・検討・採択の場をもうけること。業種によって異なるでしょうが、一品多種(四種=青少年・一般・高年・女性用)」コーディネートは時代の要請なのですから。
わが社の将来の安泰に資する恒例行事となるでしょう。企画・選考の仕方はいろいろあるでしょうが、「OB(社友)の会」を発表の機会とすることの意味合いは大きいでしょう。すでに実現しているところもあるとは想定されますが。
社長賞でも名誉会長賞でもいい、評価を受けた提案は後輩の社員にまかせるのではなく、シニア部門として発案者と同僚が現場にもどって生産にたずさわることになります。これが本来の「生涯現役」であって、ゴムヒモ伸ばしの現役には将来がありません。(つづきます 2022・12・5 記)