丈人とは・・
「内向的余生型」(老人・毎日が日曜日)よりも「外向的参加型」の生き方を選択している高齢者のみなさんを「丈人」(じょうじん・jojin・日曜は1日だけ)と呼んでいます。それぞれの参加活動によって「高齢社会」を体現しているみなさんの人生を励ますことばとして、「大丈夫!」ということばが含みもつ風格・気概を「丈人力」と呼んでいます。
丈人力とは・・
日また一日積み上げてきた知識や技術を、どこまでも発展・熟達・深化させようとして働く力。ふつふつと涌いて出て、あすの希望を支えつづける強い生活力・生命力が「丈人力」(jojin-ryoku)です。青少年や中年層からも敬愛される昭和生まれの円熟期にある高年者(昭和丈人層)の参画によって史上初の「日本型高齢社会=三世代平等長寿社会」が形成されつつあるというのが、ここでの確信を秘めた推測です。
<注>「丈人」は、古典(『論語「微子篇」』)には「四体勤め、五穀分かつ」(身体を使って労働をし、五穀を収穫する)ことをよしとする老者として現れます。また東岳泰山の頂上には「丈人峰」と呼ばれる巨石の峰があり「岳父」のいわれになっています。
◎高齢期の「三つのカテゴリー」を意識
「からだ(身体)=健康」
「こころ・こころざし(心・志)=知識・実現目標」
「ふるまい(行為)=技術」
という三つのカテゴリーに留意してバランスよく高年期の人生を過ごし、仲間とともに「暮らしよい(地域・職域)高齢社会」をつくること。それが福祉・介護の共助や伝統文化の継承や地場産業の発展に寄与し、次世代へ新たな資産を残すことになります。
◎ 「賀寿期(5歳層)」を現役として暮らす
高齢期を「老成一路」(余生・第二の人生)として漫然とすごしている「老人」ではなく、日また一日、先方を見据えながら「賀寿期(5歳層)」人生をひとつひとつ刻んで着実に暮らしている人のことを「丈人」といいます。
2019年では、
百寿期(100歳以上) 大正8年以前
白寿期(95~99歳) 大正13~大正9年 白寿99歳
卆寿期(90~94歳) 昭和4~大正14年 卆寿90歳
米寿期(85~89歳) 昭和9~昭和5年 米寿88歳
傘寿期(80~84歳) 昭和14~昭和10年 傘寿80歳
喜寿期(75~79歳) 昭和19~昭和15年 喜寿77歳
古希期(70~74歳) 昭和24~昭和20年 古希70歳
禄寿期(65~69歳) 昭和29~昭和25年 禄寿66歳
還暦期(60~64歳) 昭和34~昭和30年 還暦60歳
<注>平成31年は明治151年、大正108年で、昭和94年に当たります。
「団塊世代」(昭和22~24年)生まれのみなさんが「古稀期」(70歳代)に。
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1999年「国際高齢者年」から20年、この国の「高齢化」の経緯を見据えつづけてきた
「警世の論考」
「史上初の三世代平等社会 -百折不撓の100年人生を体現してー」
「警世の書」
堀内正範著
『丈人のススメ 日本型高齢社会 -「平和団塊」が国難を救う-』
武田ランダムハウスジャパン 2010・7・1 刊 1500円・消費税