「月刊丈風」2013年9月号

「月刊丈風」2013年9月号
「丈風」2013年9月号・pdf

特集 敬老の日・老人の日
ぎんさんの娘4姉妹
高齢社会対策大綱全2012・09
第一回高齢社会検定試験20130914
高齢社会イベント月間(季間)
藤井党最高顧問に聞く3
成田市生涯大学院
『現代シニア用語事典』分載#4
現代用語today
編集月旦2013年9月号
前月号まで
!!!「丈風」2013年9月号・

高連協 JANCA

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高連協 高齢社会NGO連携協議会 JANCA
1999年の「国際高齢者年」を機に民間活動団体が参加して設立した。
水玉模様ではなく湖ほどの大きさの連携組織であり、福祉を中心にしながら、 さまざまな分野の高齢者活動の拠点になっている。
官界、政界、学会、報道機関とのつながりも長く緊密である。
樋口恵子(高齢社会をよくする女性の会)と堀田力(さわやか福祉財団)の
おふたりが共同代表をつとめる。
 

現代シニア用語事典#4 新スグレモノと企業再リストラ

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現代シニア用語事典#4
「人生90年時代」を生きることば
新スグレモノと企業再リストラ
*9割が「中流」と感じる社会が消えた
*新・日本型マネジメントの展開
*「窓際パアレル・キャリア族」の模索

攻めの「リストラ」による企業再生
*わが社が誇る「高年化製品」
*社内ミドル化と社内シニア化
*「新・日本型企業」の成立
*「SWIT会議」に新・家族主義の芽
 

四字熟語-「一言九鼎」「山中宰相」「賢妻良母」「雨過天青」 

201308月別入稿原稿

「一言九鼎」(いちごんきゅうてい)
トップリーダーである人の発言が軽すぎはしないか。仔細に配慮して心に響くことばによって国民に安心を与え鼓舞するのが務めであり、その逆に国の内外で混乱を増幅するような発言をするようでは資格を問われることになります。
「一言九鼎」(範浚『香渓集・一八』など)というのは、将相たるものの一言は国家を象徴する宝器である「九鼎」の重みにも当たるという意味です。それだけの影響力を持つことばを常に心底にとどめて発言しなければならないのです。
「鼎」は三足をもつ器で、宗廟への供えものを盛ることから礼器となり、禹王が九州(全土のこと)から集めた青銅によって鋳造したと伝える「九鼎」は、古代王朝の王権の証とされました。いまでも「鼎の軽重を問う」(問鼎軽重)というと、大きなしごとをこなす実力の有無を問う場面で使われています。将相には「一言九鼎」の表現力が求められ、それに値する人物でなければ任に堪えないのです。

「山中宰相」(さんちゅうさいしょう)
都から離れて山中に「隠居」して出仕しない賢人をいいます。とくに王朝の衰退期には、優れた人物は政権の中枢には近寄らないで身を処したことから。それでも朝廷から丁重に諮詢されれば、きちんと対応をしました。それを都の人びとは敬愛をこめて「山中宰相」(『南史「陶弘景伝」』など)と呼びました。
南朝梁(都は建康いまの南京)の陶弘景の場合は、みずから華陽隠居と号して山中の館に篭もり、皇帝(粱の武帝)から礼をつくして招聘を受けても茅山の館からは出ませんでした。30歳代に致仕して以後、門弟たちに囲まれて医薬、道学などを講じ、琴棋書画を愉しみ、80歳余まで「山中宰相」でありつづけました。
「戦後日本」の形成に参画し、成果を後人にゆだねて退き、歴史・文化・伝統などに精通しながら「山中宰相」と呼びうるような暮らしをしている優れた先人から学ばずに、現代の政界人自身に何ができるというのでしょうか。

「賢妻良母」(けんさいりょうぼ)
日本では「良妻賢母」です。8・15「終戦記念日」に心から黙とうをささげる老いた女性の姿。戦場で兄や夫を失って以後、女性が「銃後」を支えてきたのです。中国では「賢妻良母」(馮玉祥『我的生活』など)といいます。この語順の違いに両国の女性観や女性の果たしてきた役割の違いがこめられている四字熟語なのです。
日本の場合は、明治維新のあと西洋から帰った啓蒙家が女子教育の指針としました。「富国強兵」で働く男子を支えて内助に努めて「良妻」となり、子女を薫育して「賢母」となる。初代の文部大臣森有礼は「良妻賢母教育こそ国是」といっています。
中国の場合は、日本に留学した康有為や梁啓超が「賢母良妻」教育として移入したのですが定着しませんでした。男女がともに働き、ともに子育てをし、平等の社会的役割を果たした革命中国では、自立意識を持つ「賢妻」であり優しい「良母」となることが志向されました。両国とも「賢良な妻と母」を必要としたことは確かです。

「雨過天青」(うかてんせい)
雨が去って雲が切れて、見る間に広がってゆく晴れやかな青空。世情を暗く覆い尽くしていた弊風を打ち破って、天命を革めて新たな時代を実現しようとして立った英傑のひとりが、五代後周の創成者、世宗柴栄でした。
その後「雨過天青」は、厳しい状況が大きく好転することの例えとされ、暗澹とした気分を吹きはらったあとの爽快な心情を伝えることばとなっています。「デフレーション(萎縮)」状態を脱して好況を呼びさまそうという「アベノミクス」がすべての国民にとってそうなるかは、国民の共感次第です。「雨過天晴」ともいいます。
柴栄は商家の出で、茶を商ったこともあったといいます。みずからの柴窯での磁器焼造にあたって、苦しい境涯の好転を願う思いをこめて、明朗な「雨過天青」(謝肇淛『文海披沙記』から)の釉色の器を求めたのでした。その願いは次の宋代に引きつがれ、官窯が焼造した「宋の青磁」は時代を画する逸品となりました。

 

四字熟語-堂堂正正

四字熟語ー堂堂正正
どうどうせいせい

盛大で整っているようすに「堂堂正正」はよく使われる。時代の力強い雰囲気を伝えるのにふさわしいからだろう。「四字熟語」のなかには典故や経緯の違いから語順の異なるものがあるのにお気づきだろう。

左が中国で右が日本。

山珍海味・山海珍味
雲消霧散・雲散霧消
灯紅酒緑・紅灯緑酒
賢妻良母・良妻賢母
粉身砕骨・粉骨砕身

「山珍海味」はいかにも中国ふう。「雲消霧散」や「灯紅酒緑」は実感や語感が優先する。「賢妻良母」は前に挙げたが経緯として収まりがいい。「粉身砕骨」は同じ用法がないではないが、一般的な使い方として挙げておこう。次のものは二字ずつが入れ替わっている。

異曲同工・同工異曲
不屈不撓・不撓不屈
堂堂正正・正々堂々
奪胎換骨・換骨奪胎
不省人事・人事不省

「異曲同工」「不屈不撓」「堂堂正正」はこちらに尽きるといっていい。「不省人事」は両用だが一般的な辞書はこちらを採用している。

『封神演義「九四回」』など

セミナー「人生100年時代の上手なすごし方

セミナー「人生100年時代の上手なすごし方」
!!!セミナー・丈人力のススメ
目次
世界に誇れる「長寿社会」がつくれるか
「大丈夫!」の気慨が「丈人力」
世界最速で史上初の「超高齢社会」に
国の「高齢社会対策」は10年の遅延
「日本高齢社会」は失敗モデルにむかう?
3000万高齢者の社会参加
主役は70歳代と「平和団塊」の世代
「水玉模様」の重なりが存在の形
大正生まれの人びとに感謝しよう
時代を映す流行歌の変遷
「100歳社会」は女性社会
高齢男性のアンチエイジング
「人生90年時代」をこう生きる
「長寿(高齢化)時代のライフサイクル」
新しい「高齢社会対策大綱」
「人生65年」から「人生100年」へ
余生ではなく「長命期」
ぎんさんのむすめさん4姉妹
「有訴」から「疾病」「認知症」「介護」へ
仲間と「賀寿期五歳層」を愉快に過ごす
賀寿期5歳層のステージ
「七十古希」から「百齢眉寿」へ
「古希期」「喜寿期」「傘寿期」の人びと
「健康・知識・技能」への配慮
「体志行の三つのカテゴリー」
地域生涯大学校の役割
「成田市生涯大学院」のこと
・成田市生涯大学院  セミナー資料
前向きに楽しく「人生100年時代」を暮らすために
・三世代年表 生年別の人口(男・女)、流行語、流行歌
制作・堀内正範

「人生90年時代」を生きることば#3

現代シニア用語事典 #3
「人生90年時代」を生きることば #3
家庭用品の「途上国化」と「国産化」
!!!『現代シニア用語事典』連載#3
 
*・*日本製「高年化優良品」に活路
*・*優れたモニターとしての日本高齢者
*・*造る者と使う者の出会い
*・*「(仮)日本高年化用品展示会」の開催