増税と亡国――消費税増税による平成亡国から救うみち
新世紀以降の国政の経緯からみて、民主党「増税反対」議員の活動に敬意を表します。それが民意だからです。
増税を重ねて栄えた国がありますか。増税だけを押し付けて、国民の活力を呼び起こすことができますか。消費税をあげて消費を活性化できますか。
そのために命を懸けるという宰相とは何者ですか?
いまや国政の場からは国民の本意が見えなくなっています。野田・谷垣党首討論での口裏を合わせた「消費税増税」を納得するほどには国民意識の振り子は国のほうには振れていないのです。
近づく破綻を予見して、国会が「国難」をいい超1000兆円の財政赤字を担保している超1400兆円の家計黒字から補填するため、「消費税」ほか増税の前倒しによって調達しようとしているのを、国民は醒めた目でみているのです。「増税支持」という世論は本意ではないでしょう。
先の衆院選で、国民は消費税増税に命を懸ける党首のいる民主党に期待したのではありません。「官僚主導から国民主導の政治へ」を訴えた民主党に期待し、480議席のうち308議席を与えて「政権交代」をなしとげたのでした。
自治体による「地域の公助」には、これまでの「均衡ある発展」に重ねて「個性ある地域の発展」へと変わる素地があります。「地域生活圏」での互助や共助、知人同士や地域住民同士の助け合いはモノ・場・しくみそれぞれに身近で機能しています。
国民としてよりも市(町村)民として地域主導の政策を求めているのです。地方首長の動向はその表出であり証でもあります。ここに国民の活力を呼び起こす可能性があり、それに期待しているのです。
時流は「平成維新」(橋下徹氏など)を中心のひとつにして動いています。しかし新世紀の本流(潮流)は、高齢者3000万人のひとりひとりが保持・温存している知識・技術・経験・資産を駆使して地域特性を掘り起こし再生する「地域再生・平成掘起」なのです。その活動が「みんな(三世代)が住みやすい生活圏」の達成につながり、地域の活力を呼びさまし、内需を拡大し、増税に勝る増益を産み出し、将来への希望を与えてくれるからです。
増税をいう前に(少なくとも訴えるとともに)、アクティブ・シニア(支える高齢者)に向かって「国難」救済への参画を呼びかけることです。
(2012・3・28 堀内正範 記)