「平成の大合併」のシンボル

市町村合併のたびに
新自治体は地域の一体感をつくり
将来を担う人材を育成するために
学校を設けたのだった。
「明治の大合併」のときには、
わが村の尋常小学校が
合併のシンボルとなり、
子どもたちに新時代への夢を与えた。
その夢はいつしかお国のためとなり、
半世紀の後には覇権戦争へと
子どもたちを駆り立てていったのだったが。
「昭和の大合併」のときには、
わが町の新制中学校が
合併のシンボルとされた。
町立中学校を卒業すると、
子どもたちは地元に残るより都会へ出て
高度成長の担い手となったのだった。
さて 「平成の大合併」 で、新しい自治体は
何を教育のシンボルにしようとしているのか。
合併ごとのステップからいうと、
公立の高等教育機関である
「市立高年大学校」 のように推測される。
50歳をすぎて知識も経験も豊かな高年者が、
地域の発展のために就学する。