四字熟語-単刀赴会

単刀赴会
たんとうふかい

三国時代の蜀の英傑関羽の豪胆さを伝える故事成語といえば「単刀にして会に赴く」であろう。「単刀」は一刀あるいは単身の意味。交渉のため単身で敵陣に乗り込むこと。関羽は呉の魯粛との交渉のためにわずかな供の者をつれただけで赴き、堂々の対論を果たして無事にもどったのだった。

会社を代表してひとり資料を抱えて敵陣ともいうべき相手会社や監督官庁に赴く者を、胸の中で支えてくれる強いことばである。

また「言笑自若」は、毒矢がひじを貫き毒が骨に及んだため、名医華佗に手術をまかせた関羽が、肉をほおばり酒を飲み、平然として諸将と談笑しつづけていたというもの。この激痛に平然としている関羽を思えば、少々のピンチにあわてることもない。

世界中の中国商人を支えているのが中華街の「関帝廟」。関羽と商人の出会いの原型は、曹操が手厚く葬った洛陽の関羽首塚とそれを守るため商人に身をやつして訪れて市をつくった蜀の武人たちにあるという。

『三国演義「六六回」』から