「男子必厨」と「長寿料理」

日々の食事は
けっこういける
コンビニ食品に頼って、
誰かが作ったみんなのための<
与えられた味覚に慣らされてきた。
高年期の暮らしともなると、
似つかわしくもないし、
それで終わってはなるまい。
時節とともに店先に現れる
新鮮な旬の食材を求めて調理した
自作料理による自家味覚の創出をめざす。
「男子必厨」丈人 として
みずから包丁をとって調理に立ち、
素材を吟味して 「自作長寿料理」 を考案する。
寿命の男女差7歳は少しは縮まるだろう。
時には自宅に朋友を招いて、
できたての旬菜を前に並べて
「しずかに新酒の数盞を嘗め、酔って旧詩の一篇を吟じる」
(白楽天の詩から)のもいいではないか。
季節の恵みによるこれぞ贅をつくした
わが家の食のシーンである。
味覚は生涯にわたって成長する
右片あがりの能力である。