全国一律にすすめられた市町村合併の成否にかかわりなく重要なことは、地域の新たな活力をどう生み出せるかにある。財政の好転はその結果としてもたらされる。国が地方に要請している「地方分権」、地域の自立をめざす住民主導の「地域主権」の活動は、潜在能力をもつ地域の高年者層が成し遂げる「地域社会の高年化」と重なる。各地の高年者層が合併を契機として、地域特性を生かした「高年者が暮らしやすい地域社会」の知恵くらべを展開すること。地域の「まちの高年化」は、自治体が独自性を発揮しうる課題であり、それがいま全国一律であることの最大のメリットなのである。(実例紹介)