四字熟語-事半功倍

事半功倍
じはんこうばい

なすことは半分なのに成果が倍になることを「事半功倍」という。半分で倍だから四倍の功で一石四鳥。対比が際立つところが四字熟語の効用である。孟子がなんでこんな効率的な話をしたのか。原典では古人の営為と今とを比較してのことで、力半分でということではないようだ。得をすることばだからよく使われる。「費半功倍」もある。

化粧品の効能や補修塾の学習効果はわかりやすい。朝すっきりした頭でやれば「事半功倍」というのは清々しい。春節の期間に無料だった高速道路をいかに有効に使って帰郷するかで、TVからケイタイまでを駆使して情報を収集し、うまく移動できたのを喜んで「事半功倍」といっている。また中国固有の領土・釣魚島の奪回に、台湾と大陸(両岸)が手をむすんで艦艇を出し合おうという「事半功倍」となると何やら危険な「功倍」である。一方に力を尽くしても功が半分という「事倍功半」があって、これあっての「事半功倍」なら喜んではいられない。

『孟子「公孫丑上」』など