ふなばし市民大学校(1年制)

◎ふなばし市民大学校(1年制)
○運営 船橋市市社会教育課
○所在地 273-8501 千葉県船橋市市場2-6-1
○連絡先 tel 047―460-6311 fax 047-460-6312
○創立 1983年、老人大学校を開校。2004年、ふなばし市民大学校として開校
○入学資格 いきいき学部は60歳以上の市内在住者
○経費 まちづくり学部 無料 いきいき学部10,000円(実習教材費は自己負担) 
○課目・学科 2学部9学科
まちづくり学部4学科 スポーツプランナー30 ボランティア30 学びのコーディネーター30 ふなばしマイスター30人。  いきいき学部5学科 一般教養(1・2)各50 健康(1・2)各50 パソコン(1・2・3)各25 陶芸(1・2)各25 園芸(1・2)各25人。
○専門講座 まちづくり学部は授業をとおして学んだ知識・技術をもとに、まちづくりの地域活動に参加するコミュニティーリーダーの育成。いきいき学部は講義と実践による学習活動やクラス会での活動をとおして生きがいづくり、仲間づくりをめざす。
○クラブ活動 各学科にクラス会を設けて、自主的に活動している。
○卒業後のようす スポーツ健康大学OB会、いきいき同窓会、ボランティアサロンふなばしなど、自在な形で活動している。
○特徴・評価(堀内) ふなばし市民大学校は、別々に実施されていた老人大学校、ボランティア大学、スポーツ健康大学、生涯学習コーディネーター養成講座を一つにまとめ、より充実させて2004年から開校したもの。まちづくり学部に2010年度からふなばしマイスター学科が加わった。が、まちづくり学部全体としての整合性を得るにはなお工夫の余地がある。また長い経緯をもつ老人大学校以来の生きがいづくりも、1年制ということもあり、個人を超えた市民参加へのいきいきした展開を見出すまでにはいたっていない。

橿原市まほろば(高齢者)大学校(2年制)

◎橿原市まほろば(高齢者)大学校(2年制)
 
○運営 橿原市まほろば(高齢者)大学校運営委員会
○所在地 橿原市久米町652-2 橿原市商工経済会館内
○連絡先 tel 0744-28-3551 
○創立 2007年
○入学資格 60歳以上の市内在住者
○経費 受講料 7000円(教材費は学生負担) 
○課目・学科 8  年間8回 毎回1時間30分
○専門講座8 生活科学30 美術・工芸30 歴史・郷土30 国際関係30 文学30 スポーツ・保健30 政治・経済30 福祉・ボランティア30人 
○クラブ活動 
○卒業後のようす
○特徴・評価(堀内) 生きがいづくりと学習した成果を地域で生かすことを目的として設立。8課程と学習課程を多くして次々に別の受講コースを選択できる。大学校と長いつきあいになることで人材の蓄積がしやすくなる。学んだことを地域に活かすということでは、かならずしも成果が明確ではないことが想定される

 

千葉県生涯大学校(2年制)

◎千葉県生涯大学校(2年制)
○運営 千葉県生涯大学校事務局
○所在地 〒260-0801 千葉市中央区仁戸名町666-2
○連絡先 tel 043-266-4705  fax 043-266-4943
○創立 1975年。
○入学資格 60歳以上の県内在住者。社会参加意欲のある人。一般課程330人。通信課程550人もある。千葉市の「京葉学園」のほかに東葛飾学園、東総学園、外房学園、南房学園がある。5学園6校舎。
○経費 受講料18,000円(教材費は学生負担) 
○課目・学科 4
週1回 年間37日 
○専門学科4  福祉科70 生活科A35・B35 園芸科70 陶芸科A25・B25人。 
共通科目60時間。専門科目それぞれ88時間。 
○クラブ活動 詩吟、書道、俳句、短歌、絵画、ダンス、皮革工芸、写真、囲碁など。
○卒業後のようす 3万人を超える卒業生がいる。卒業後も共に学んだ学生同士のつながりを維持するとともに、卒業生による広域的な組織の下で、各地域において多様な活動を展開している。
○特徴・評価(堀内) 本格的な少子高齢化社会の進展にともない、高齢者が社会環境の変化に順応する能力を再開発し、心豊かで生きがいのある生活を営むための環境づくりは、高齢者福祉の大きな課題となっています。生涯大学校は、60歳以上の方々が、新しい知識を身につけ、広く仲間づくりを図るとともに、学習の成果を地域活動に役立てるなど社会参加による生きがいの高揚に資することを目的としています。(設置の趣旨)
 福祉科は、社会福祉活動に必要な知識等の習得。生活科は、新しい時代の中で健康的・合理的な社会生活を営むための知識等の習得。 園芸科は、園芸に関する基礎的な知識・技術の習得及び実習。 陶芸科は、陶芸に関する基礎的な知識・技術の習得及び実習など。
 開校以来35年、高齢者の生きがいづくりに先導的な役割を果たしてきたが、高齢者及び高齢者を取り巻く環境は大きく変化しており、生涯大学校の役割も県民ニーズに適合したものとすることが求められている。このような状況の中で、2008年5月に「千葉県生涯大学校のあり方」について千葉県知事から諮問を受けた千葉県社会福祉審議会老人福祉専門分科会が検討を行い、2011年1月に答申をおこなっている。
長い歴史をもち、卒業生も多く、先駆的な学園(大学校)として個人の生きがいづくりには貢献してきたが、地域づくりへの科目には整合性がなく、また卒業生のなかに精神的な絆を形成する歴史・文化や風土への仔細なアプローチができていない。そのために学園に蓄積がなされていない。専門学科の修正が急務であろう。

沖縄県かりゆし長寿大学校(1年制)

◎沖縄県かりゆし長寿大学校(1年制)

○運営 沖縄県社会福祉協議会 沖縄県いきいき長寿センター
○所在地 沖縄県総合福祉センター東棟5階 那覇市首里石峰町4-373-1
○連絡先 tel 098-887-1344  fax  098-887-1349
○創立 1991年。
○入学資格 60歳以上の県内在住者
○経費 受講料15,000円(教材費は受講者負担) 
○課目・学科 3 週1回4時間 火曜・水曜コース(定員180人)
○専門講座3 地域文化学科60 健康福祉学科60 生活環境学科60  
○クラブ活動 年16回1時間30分
○卒業後のようす 20期まで各期会の交流を密にしている。クリーン作戦も。
○特徴・評価(堀内) 男女比を同じにしている。大運動会も家族総出でおこなう。各科共通して「地域活動」や「ボランティア」のありかたを知り、口腔ケア・転倒予防・栄養改善といった「介護予防」を学ぶ。「郷土の歴史と文化」「沖縄の冠婚葬祭」「生活と環境問題」「くらしの法律」も共通。あとは「地域文化学科」なら民話や伝承、県内の史跡や埋蔵文化、伝統工芸など、「健康福祉学科」なら介護実習、救急法、認知症サポーター講座、体力測定など、そして「生活環境学科」なら住環境、リサイクル・エコの実践、リサイクル施設見学、生ごみを利用した土づくりも。個人の生活でのメリットとともに地域活動への関心のひろがりが養成できるよう工夫している。

江戸川総合人生大学(2年制)

江戸川総合人生大学(2年制)
○運営 江戸川区文化共育部文化課 江戸川総合人生大学 北野大・学長
○所在地 〒133-0061 江戸川区篠崎町7-20-19 篠崎文化プラザ
○連絡先 tel 03-3676-9075 
○創立 2004(平成16)年10月
○入学資格 年齢制限なし。外国人も可
○経費 30,000円 
○課目・学科 2学部4学科 年間30回 
○専門講座2 地域デザイン学部(江戸川まちづくり学科 国際コミュニティ学科) 人生科学部(子ども支援学科 介護・福祉学科) 各学科25人程度。
○卒業後のようす 一期生からの修了生が学んだ成果を活かして社会参加している。江戸川区にはインド人居住者が多い。国際コミュニティ学科も国際交流で活躍している。
○特徴・評価(堀内) 区民が地域の課題を発見・認識し、その解決に向けて互いに知恵を出し合い、社会貢献へとつなげられる学びのシステムをつくり、「共育」「協働」の社会をめざす(基本理念)。「下町の心豊かであたたかい地域社会」を守り育てていきたい(学長北野大さん)。NHK解説委員だった村田幸子さんも介護・福祉学科長を務める。江戸川区は、高齢者を老人と呼ばずに熟年と呼び、福祉部に「すこやか塾年課」がある。60歳から参加する「くすのきクラブ」(1958年設立、207クラブ)と「リズム運動」(1980年開始、204団体)が高齢者の生涯学習やボランティア活動や健康づくり、仲間づくりに貢献している。修学生は高年者が多い。

世田谷区生涯大学(2年制)

シニア・カレッジ 世田谷区生涯大学(2年制)
○担当課 世田谷区生涯現役推進課 03-5432-1111
○運営 世田谷区社会福祉協議会 
○所在地 世田谷区立老人会館内 生涯大学事務局 03-3419-2341
○創立 1977年6月。(30周年の2007年に世田谷区老人大学より改称)
○入学資格 60歳以上の区内在住者
○経費 入学金なし 年額12000円 ほかに学習費・教材費
○課目・学科 5 年間30日・週1回木曜日 
・専門講座(コース)5 社会と歴史 読・書再体験 福祉学習・体験・利用 生活文化 東京と世田谷の歴史 各30人 学習の日にかならず「健康体育」(1時間)をおこなう。
・自主研究会 修了後に合同でさらに2年間学習する。講義内容・日程は自主的におこなう。
○卒業後 4000人を超える修了者。同窓会に加入。講演会、見学会、幅広く活動。
○特徴・評価(堀内) 還暦後の長い「第三の人生」を、より健やかに豊かにするために設立された。「見知らぬ自分」の発見と自己啓発を通して、それぞれが新しい人生(ライフスタイル)を創造するとともに、習得した知識と経験を活用してコミュニティづくりに参加する。新しい高齢者文化の創造と発信の基地。新しい人間関係を築き、交流と連帯を生みだす場として、さらにシニア世代の自主的な社会活動の一つの拠点となる(設立の趣旨から)。公開文化講演会、学園祭、いきいきせたがや文化祭(高齢者クラブ・シルバー人材センター・生涯大学の3団体で)など学外にも接点がある。コース割に安定感を欠くが、先進事例として注目。

栃木県シルバー大学校(2年制)

中央校(宇都宮市) 南校(栃木市) 北校(矢板市)

○運営 とちぎ健康福祉協会
○所在地 中央校 宇都宮市駒生町3337-1とちぎ健康の森2階
○連絡先 tel028-650-3366 fax028-627-2522
○創立 2004年から学習内容を変更。○入学資格 60歳以上の県内在住者。中央校320人 南校120人 北校120人
○経費 授業料18000円 資料代2000円
○課目・学科 4
○専門科目4 いきいきスポーツ学科 はつらつ健康学科 支え合い福祉学科 ふるさとふれあい学科
○一般科目 ○クラブ活動  1年次基礎課程 一般科目40日80時間 専門科目10日20時間  2年次応用課程 一般科目30日60時間 専門科目40日100時間
○卒業後のようす 入学者を「生きがい推進員」に委嘱。卒業後は地域活動のリーダーに
○特徴(堀内) 大学校で学んだ知識や技術を活かして市町村と連携しながら地域活動をおこなう。いきいきスポーツ学科は地域で開催されるスポーツやイベントの運営、はつらつ健康学科は健康づくり事業の運営、支え合い福祉学科は社会福祉施設等や生活エリアでのボランティア活動、ふるさとふれあい学科は地域の文化を伝えるボランティア活動など実践的だが、内容を面白くしていくことと地域リーダーの養成とのバランスが課題。