明日黄花
みょうにちこうか
「明日」は重陽(旧暦九月九日・今年は一〇月二三日)の後の日のこと。「黄花」は菊の花。重陽節には菊を観賞するならわしがあり、その日にむけて盛りを迎えるよう栽培される。節日を過ぎて萎れていく姿を「明日黄花」という。重陽節を終えて盛りになる花なら「役たたず」ということになる。
普及のはじめに独占状態だった人気商品が売れなくなる。女子バレーで日本が中国を破って金星を挙げると、中国では「明日黄花」(昔日の影もなし)という評価を受けることになる。
重陽の長寿を寿ぐ意味合いから、この節日を「敬老日」にあて、一〇月を「敬老月」として「崇尚敬老」の伝統の継承がはかられている。上海市の高齢化率は全国一で、一九八八年に「敬老節」を設けて今年二五回。新聞にも敬老・愛老・助老の記事が目立つ。わが国では「敬老の日」をハッピーマンデー(九月第二月曜日)にしたために存在感をなくしてしまっている。新聞をみても関連記事を見い出すのがむずかしい。
蘇軾「九日次韻王鞏」など