Ⅱ #3家庭用品の「アジア共栄」
*・*日本製「高年化優良品」に活路*・*
「家庭用品の途上国化」
「途上諸国の日本化」
家庭用品の「途上国化」と「国産化」も顕著にみられる多重標準である。「家庭用品の途上国化」が日に日に進んできたのは、「えッ、これもか」というほどに、暮らしの中の「MADE IN KOREA」や「MADE IN CHINA」や「MADE IN THAILAND」といったアジアの国々からの日用品の増加によって実感されてきた。「百均」(一〇〇円均一ショップ)が成り立つほどに製品が多種多様になって、それも「安かろう、悪かろう」というローコストの時期をすぎて、品質が安定してきている。アジア諸国の人びとの暮らしに大きな変化をもたらしているが、といってわが国の高年者の暮らしが便利で快適になったわけではない。「日本の製品を使って日本人のように暮らしたい」というアジア諸国の人びとの希望が叶いつつある。その間、わが国の高年者は、実質的には足踏みしていることになる。
「日本の途上国化」と「途上諸国の日本化」がしばらくつづき、「アジアの共生」がすすむ。それとともに国産の「やや高い」けれど品質が安定しており、「安心」もいっしょに買うことができた日用品が手に入らなくなって、不便になったところもある。いまや日用品の中に「MADE IN JAPAN」を見つけると、ほっとするほどだ。
暮らしの中の「モノの途上国化」は、衣料品や食料品からはじまって、「ついにこれまで」と驚く精密機器にも及んでいる。一〇年ほどの間にここまで一気に進んだのは、「グローバル化」によって急激な業績悪化に見舞われた日本企業が、サバイバル(生き残り)をかけて選択した荒療法が、社内リストラと生産拠点の途上国シフトだったことによる。それが目前の利益を確保しようとする応急の処方として有効に見えたからである。「グローバル化」という時流は、わが国の家庭を「日用品の途上国化」という形で直撃した。
だからといって優れた生活感性を持つわが国の高年者層が、このままこれ以上に途上国製品に埋もれてしまうことなどありえない。高級品を指向する必要はないが、優れた生活感性をもつ高年者大衆にとっての「わたしのもの」となりうる優良品への要請が、遠からず「高年化用品の国産化」を求める声として、「雨過天青」といった明快さでこの国を覆うだろう。
「欧米追随の一国先進化」
「アジア主導の途上国化」
前項でみたように「グローバル化」の対応に日本企業がサバイバル(生き残り)をかけて選択した荒療法が、社内リストラと生産拠点の途上国シフトだった。両方ができる企業はそれを急ぎ、できない企業は社内リストラだけをしながら萎縮(デフレーション)に耐えてきた。二〇世紀にアジア地域でただひとつ「欧米追随の一国先進化」をなしとげたわが国の企業は、とくにアジアの途上国にノウハウを移して途上国の需要者にも受け入れられる日本ブランド品にシフトした。その結果として、国内の経済活動が萎縮し、途上国製の日本ブランド品が増えつづけ、それとともに日本の企業が正社員でもたなくなり、アルバイトや派遣社員で支えるという「アジア主導の途上国化」対応が進んだのは、現れて当然のグローバル化症候群ともいうべき変化であった。
この間に経験したように、電球や電池は安くなった。でもすぐ切れるようになった。メーカーを見ると日本を代表する企業である。「日本企業はこんな製品をつくっているのか」という評判が立たざるをえない。これはアジア共存のための「日本の途上国化」であり、「余儀なき評判」である。かつて成長の途次にたどった地点(「ふり出し」までとはいわないが)にもどっておこなうアジア共存のための「共同歩調」としての対応であり、日本のなすべき責務なのである。踊り場で足踏みして待たされることになった日本の高年熟練技術者に直接の責任はないし、被害をこうむった上に、「家庭用品の途上国化」のために技術や意欲まで失うことではない。
「安価な輸入食品」
「やや高安心の国産食品」
急激なグローバル化が一般家庭の暮らしの場にもたらしたものは、総不況で稼ぎ手の収入が不安定になり、実質的に減ったところを、家族みんなが安い途上国製品で補いあって収支を合わせ、「家庭内国際化」(途上国化)を時代の趨勢として受け入れてきたことといってよい。
ひところは東京でも明治屋や紀ノ国屋やデパートでしか入手できなかった海外の山海珍味が、いまや各地の大型スーパーの食品売り場で見慣れたものとなった。食品には産出地が記されているから、世界中から運ばれてきているのが分かる。それを逆にたどれば、現地の人びとの暮らしを便利にしている日本商品がたどり着いた水際の広大さが知られる。
その対価として運ばれてきた「安価な輸入食品」は、「飽食の時代」といわれるまでに食卓を豊かにした。その中にあって、日本各地からの食材は苦戦を強いられたが、モモ(山梨)もリンゴ(青森・長野)もサクランボ(山形)も産地の努力がうかがえるほどに質の差が歴然とし、価格がほどほどに収まっていれば、「やや高の国産食品」は品が良く安心な季節ものとして受け入れられている。
一次産品でもそうなのだから、他の商品ならなおさらそうだろう。高年消費者は、「消費意識の途上国化」に歯止めをかけている。暮らしの中の「モノの途上国化」には納得しても、国内の身近なところで生産活動から活気が失われ、優れた技術を持ち良質な製品をつくってきた企業の倒産が続出し、国内の技術が失われる現実をみているからだ。購買者として、底なしの「生活水準の途上国化」は何としても押し止めねばと思っている。
「待ち受け状況」(閉塞状況)
「家庭内高年化用品」
長い「待ち受け状況」(閉塞状況)に耐えて、景気の回復を待ってふんばってきたのは、生活の成熟を願う高年者と、下請け孫請けとして「日本製品」の良質さ、多彩さ、繊細さを支えてきた中小企業である。中小企業の親父さんはその両方にかかわって焦慮に近い暮らしを続けてきた。親会社が応急の「生き残り」を理由にこれまで共有して蓄積してきたはずの製品化ノウハウを勝手に海外に移転し、自国の下請け会社には設備投資で発生した経理残高の処理を押しつける。そんな理不尽な「生き残り」策がつづくならば、中小企業の現場から再生への意欲を失わせ、息の根を止めることになりかねない。消費者として、だれもが自分たちの生活を支えてくれてきた中小企業の生産者と技術の将来を危惧しているのである。
「自力で製品を開発することで対抗しよう」として、東京・大田区や隣接する川崎市の高度な技術を持つ「町工場」が、インターネットのウエブ・サイトで製品の広告をし、独自に共同受注を始めたことなどは、広く消費者からも応援の拍手がわく生産者側の「攻めのリストラ」への転機を示している。評判の高いIMABARIのタオルは、生き残りをかけて「世界一」に挑戦した地元技術者の結晶であるが、この地域産出のスグレモノこそが本稿でいう「高年化製品」であり、高年者ユーザーが期待して待っている国産の生活用品なのである。
家庭用品の途上国化に歯止めをかけ、成熟する「日本高年化社会」を支える「モノの高年化」を担うのは、高度成長期をともにしてきた中小企業の高年技術者と高年消費者のほかにいない。「家庭用品の途上国化と国産化」という多重標準による暮らしを安定させる。そういう国産の優れた家庭用品製品の生産活動に契機を与えるのは、五〇〇○万人の高年者の消費動向である。ひと味ちがう暮らしをめざす高年者が、「家庭内高年化用品」(丈夫で長持ちする一生ものの優良品)を要求すること。優れた生活感性を持つわが国の高年者層が、途上国製品に埋もれてしまうことなく、生活感性を生かすための「わたしのもの」を要請する。
「使いやすく、品質が良く、長持ちする」という日本の中小企業が自負してきた製品である。企業内の熟年技術者は、自社製品の基本に立ち返り、「高年化優良品」の開発・生産に取り組む。「日本高年化社会」へ自主参画する意思を固め、得意な技術を生かして高年世代の暮らしを豊かにする製品を着想し、成員全員が底力を発揮して事業化をすすめる。各地で熟練技術者が奮起した姿とその成果としての優れた「高年化用品」に出合えることになる。
*・*優れたモニターとしての日本高年者*・*
「中年輸入品ユーザー」
「高年輸出品モニター」
日進月歩にある途上国産の家庭用品は、安価で便利な日用品として、おもに若年・中年世代が「家庭内の国際化」の筋で担う。とくに「中年輸入品ユーザー」として「アジア途上国製品」を支援する。その一方で、安心して生涯を通じて愛用できる日用品は、おもに高年世代が家庭内の高年化のために「国産品モニター」としての役を担う。ひと味違う質の良さを表現する「国産品」のユーザーという分担である。品格と品質とで優れる「高年化国産品」によって家庭内に高年化ステージを実現する。パパのものはさすがにパパのものだ。この家庭内用品をめぐる多重標準が、国内外の経済活動を支えることになる。
少し遅れて差をつめてきたアジア友好国の家庭が、いずれ近い将来には求めるであろう日本製の「優良高年化用品」を、一足先にモニターしておく必要がある。「高年輸出品モニター」として、アジアの途上諸国ではまだまだ手薄な「高年化商品」の開発をモニターをしながら進めること。日本高年者の生活意欲と中小企業が留保している技術力による新製品の展開が、アジア的な視野でみて優位な時期にある。激走してきて一休み(ペースダウン)している日本経済が、アジア各国との友好関係のなかで次の先進的位置を確保するための未来戦略である。
「高年化製品経済圏」
高年者が肌で感じられるほどの「モノの地域化・国産化」が安定した存在感を示すとき、「日本高年化社会」を下支えする「高年化経済活動」の安定した姿が見えてくる。
再度確認しておくが、優れた生活感性を持つわが国の高年者層が、このまま途上国製品に埋もれてしまうなど決してありえない。「高年化社会」を支える良質なモノの創出に乗り出す供給者ともなり、利用する需要者ともなる「昭和丈人層」が活動を活発化する。家庭用品のアジア・エリア内での先進性を確保するレベルを意識して、「高年化コア(核)用品」(一生ものの優良品)を生産者に要請する。各地各種の中小企業は、自社の高年技術者を中心にして成員全員の力を結集して「高年化優良品」を開発することに挑む。引退した社友も参画して、みんなで愛着をもって使える国産品を支えていく。
現有の経済圏にさらに「高年化製品経済圏」を上乗せする「子ガメの上に親ガメ」といった趣きの経済活動が展開されることになる。地域の持ち場で可能な「高年化製品」の開発に成功した業種がふえることで地域の高年者の生活を多彩にし豊かにし、それによって内需を安定させ、将来は海外の高年者が求める良質で丈夫で長持ちする日本製の「高年化用品」を準備し、「加工貿易立国」としての信頼を引き継ぐ。
「人生の夢日本の夢」
「高年者優遇リストラ」
さらにこれがもっとも重要なことだが、世界中の高年者が一生に一度は訪れてみたい、「人生の夢日本の夢」を満たすような高年者優先の街並みや施設を、高年化先進国として全国各地に創出することができるかどうか。
推進役はいうまでもなく全国津々浦々の「丈人層」のみなさんである。みずからが暮らしやすい「社会の高年化」を構想し先行して築く。こういう「構造改革」が可能なのは、優れた能力と気力と倫理性をもつ「昭和丈人」のみなさんが広範に健在でいる時代だからである。日本高年者の持つこういう「世紀の役割」を感知できず、能力を発揮する環境を整えることなく渋滞させてしまったのは、だれか。高年者が「尊厳を保ちながら自立して参加し、自己実現を果たす場」の形成を怠ったのは、だれか。
日本企業の苦境脱出のために再逆転の思考「高年者優遇リストラ」(企業経営の若年者優遇から高年者優遇へ)が求められている。
グローバル化(アメリカ化・途上国化)に対応するため若手・女性・中年の主導によってなされた「逆転」の契機は、今度は「高年化」に対応する再逆転として、先人が残してくれたわが社の「高年化優良品」を契機として、高年社員主導ですすめられる。
企業にとっての多重標準は、製品の「若年化」「女性化」と「高年化」であり、「国際化」と「国産化」である。高年消費者にやさしい自社製品を通じて、「社是」にあるような社会的存在としての自負と自信を取り戻し、成員全員が力を尽くして内外の風圧に耐えうる「新・企業樹形」を形づくる。その過程そのものが「終身雇用」や「年功序列」という伝統の愛社意識による新たな表現であり、「日本型マネジメント」の真髄である。愛社意識を醸成しながら「再逆転」に立ち向かうには、なによりも「和の絆」によって培われた新製品の開発でのわが社の来歴に学ぶことだ。これで負けたらしかたがない日本企業の「伝家の宝刀」なのである。
*・*造る者と使う者の出会い*・*
「造る者と使う者の出会い」
中小企業の高年技術者の努力で、優れた「高年化国産品」が考案され、製造され、発売されたとしよう。それを必要としている高年者ユーザーもいる。だが、その手元に「高年化製品」情報として届かなければ、さらには購買意欲を動かすことができなければ、「高年化商品」として消費には結びつかないし、「高年化用品」として家庭に入らない。
逆にまたユーザーとしての要望があっても、商品の所在がわからず、メーカーの現場に届かず、製品化の検討がなされなければ、「高年化国産品」が生まれるチャンスを失う。一方的に造る側によって使う側が支配されるスーパーやコンビニ商品では人生を楽しむ「家庭内の高年化」などできない。「造る者と使う者の出会い」による優良品の製造と流通。その実現はたやすくはないが、できないことではない。
まずはネットのウエブ・サイトの充実。しかし何といっても、造る側と使う側の高年者が直接に「モノ」に触れながらタテ・ヨコ・ナナメに情報を交換しあえる場としては、「商品展示場(会)」がその場を提供するであろう。二〇二〇年を待つまでもなく、それほど遠くない時期での開催が想定されるのは、年ごとの「高年化用品展示会」である。
「高年化社会」を支える丈人層のみなさんの年ごとの「モノと場の成果」を表現する場となり、高年者がワンサと会場へおしかけて、みずから利用するための専用日用品を求め、さらに次回のために斬新な企画や要望や議論がユーザー側とメーカー側の間で活発に展開される。いうまでもなく、ここでの高年者は、「人生の第三期」を物心ともに豊かに愉快に過ごそうという「丈人力の旺盛な高年者」のみなさんである。
「国際福祉機器展」
「高年化用品展示会」
すでに一〇月一日を「福祉用具の日」として、三〇回を越えて「老人と障害者の自立のための国際福祉機器展 HCR」(社会福祉協議会・保健福祉広報協会)が、着実な歩みを続けているのは心づよいことだ。ここでは健丈な高年者層が対象だから、内容も時期も先行の同展などを下支えする立場、たとえていえば二重丸の外丸といった性格の展示会になる。
「豊かなあすを拓く高年化優良品展」をテーマにかかげて、新製品を選りすぐって、「高年化用品展示会」といった形での開催が予見される。おおいに想像をたくましくしてほしい。
この展示会は、「日本高年化社会」を体現して暮らす人びとの要望に応えるさまざまな新製品を展示するとともに、各ブースには参加者が新製品のための企画アイデアを持ち込んで製品化につなげる談論コーナーも設けられるだろう。高年世代が年々、共感をもって参加できる場となるとともに、将来の「高年化社会」の形質を先取りして表現していくことになる。
フェアの内容や規模や開催時期は、実務の人びとが、すでに開催しているものとの間合いを計りながら、収支予測などもふくめて綿密に進めていくことになるだろう。
ステージに立つ顔ぶれも見えてくる。高年者を購買層とする新商品を成功させた企業、住宅関連の企業、観光、カルチャー関連、ファッション、広告、健康・スポーツ、高齢者雇用といった業界・分野。さらに先進的な高年者活動を展開している自治体や商工会、高年者の活動組織。そしてマスコミ・関連官庁などがメンバーに連なるだろう。
将来の「高年化用品展示会」のシンボル的な存在となることを意識し意図して、柔軟な構想力と豊かな表現力をもつ各界代表と消費者代表が構成する「(仮)高年化用新製品懇談会」が公開討議を重ねて「高年者用品フェア」構想を練りあげる。クリエイティブで愉快な「シニア文化圏」のひとつとなる。
これが最良でありすべてといえるわけもないが、二〇二〇年を見透かして、みなさんの要望を想定し、実現が可能と思われる
囲で、いくつかのブースを設定してみよう。もちろん単独ブースでの開催でもいいのだが、ここは大振りに一六ブースを揃えてみた。「高年化社会」を支えるモノと場のありようを集約する展示ブースである。
*・*「(仮)日本高年化用品展示会」の開催*・*
「(仮)日本高年化用品展示会」
本稿の各所で二〇二〇年への実現目標として提案している「高年化社会」への構想を、下支えする「モノと場」のありようを、展示ブースの形で集約したものが「(仮)日本高年化用品展示会=NIPPON SINIA―SPECIAL―GOODS FAIR=NSSGフェア」である。
それにしても「高年化社会」として避けて通れない課題とはいえ、その体現者として期待する高年者層の姿が不確かな時期に、いささか大振りな構想に踏み込みすぎたかもしれない。二〇二〇年への近未来構想なのだから、大きいことはいいことだ。小振りにするならいつでもいくらでもできる。そこでここはとびきり大振りに一六ブースを揃えてみた。
1 「高年期五歳層の日」(五〇~五四歳の日や六〇~六四歳の日や七〇~七四歳の日など)
同世代講演会、同世代コンサート、五歳層別スポーツ競技、五歳層別の健丈度
2 「高年化新用品」発表会
ひとつ上のレベルのリニューアル用品、「超人生」用品、高年期起業、能力再開発
3 「三世代同等同居型住宅」と「四季型(通風)住宅」展示
自然との共生、ファミリー・サイクルと住宅、関連設備、建築相談
4 「シニア・チェア」と高年化対応の室内用品の制作・展示即売
「チェア」製作コンテスト、室内用「高年化対応「コア(核)用品」、専用家具
5 「高年化地域特産品」と「三世代四季型商店街」フエア
「高年化地域特産品」の即売、地方の「三世代四季型商店街」フェア
6 生涯学習・高年期活動報告
まちづくり報告、高年期活動報告、「地域シニア会議」 カルチャーセンター
7 「四季」の暮らし
春・夏・秋・冬展、ボンサイ、生花、四季の花鉢、「四季花軸」・四季カレンダー
8 高年者街着ファッションショー
地域の四季ファッション、和装街着ファッション、高年者向け衣装、小物、化粧品
9 高年者用装身具・日用品小物の展示・即売
帽子、杖・ステッキ、メガネ、カバン、時計、シューズ、筆記具
10 なつかしの名器・名機・古書・骨董の展示・即売
カメラ、古時計、SP機器、レコード、オルゴール、模型、陶磁器、古書
11 観光・観賞旅行案内
熟年ツアー、世界遺産の旅、「還暦富士登山」、「古希泰山登頂」ツアー
12 「シニア文化圏」のつどい
講演、演奏や工芸家の実演、句会、「高年大学校」「シニア大学院」
13 高年者向けメディア
高年者向け情報誌、高年者向け放送番組、保存版図書、シニア・ネットの会
14 「健康と食品」の実演・販売
旬料理と食材、薬膳料理・茶の実演、包丁・道具類、健康食品、予防医学機器
15 高年者用キャリッジ
高年者用仕様車、電動付車両
16 高年者の健康スポーツ
健康スポーツ、碁・将棋・麻雀
各ブースの参加コーナーでは、高年化用品の新企画、高年化用品の人気投票、健丈度診断などなど・・。
「(仮)国際高年化用品展示会」
「(仮)地方高年化用品展示会」
さて、人気投票によるベスト・スリー「高年者三種の神器」はどんなものだろう。
「高年期五歳層の日」は華やかで知的に、同世代であることをたたえ合う場に。「チェア製作コンテスト」は、世界から優れた技術者を招いて。「和風街着ファッションショー」は、各地の衣装製作者と高年者の晴れ舞台に。
以上の三つのイベントをフェア盛り上げの核にして、一年間の成果を示す展示会とする。仲間の一年間の成果をたたえあう場面がみられるだろう。演出は優れた高年演出家にゆだねよう。
メーカーとユーザー双方の交流の場として、高年者の暮らしの「モノと場」の現在を示すことになる。右のような「(仮)日本高年化用品展示会」の開催を成功させることができればさらには海外のシニア世代に呼びかけて「(仮)国際高年化用品展示会(WSSG・フェア)」を日本の大都市を開催地として行う。年に一度の日本訪問を、世界中のシニア世代の人びとが「人生の夢」としてやってくるような。そして何より本稿が期待しているのは、県都レベルでの「(仮)地方高年化用品展示会(LSSGフェア)」の展開である。地域特性をたくみに取り込んで演出した「高年化地域特産品」の展示会は、全国各地の「モノと場の高年化」の熱意と豊かさの表現となるからである。