四字熟語-粉骨砕身 

粉骨砕身
ふんこつさいしん

年末の総選挙で惨敗した民主党。党再生へ任を負った海江田万里新党首は、自作の漢詩を示して「粉骨砕身」というこの四字熟語に全てを託した。
わが国の報道にはこの詩(七言絶句)を掲げた記事を見なかったが、中国側の報道では全詩を示して作者の意志を伝えている。

臘月扶桑戦鼓鳴
寒天寡助計無成
将軍功盡萬兵斃
粉骨砕身全此生

(臘月扶桑戦鼓鳴り、寒天助け寡く計成る無し。将軍功盡き萬兵斃れ、粉骨砕身此の生を全うせん)
選挙戦に敗北の無念さを噛みしめ、議席を失った仲間を労い党再生の覚悟を述べる。見極めがつかない前途にわが身を捧げるという潔い表現である。

士人が君王の恩愛や知遇に報いる覚悟を述べる場面に用いられ、現代中国では革命精神を引き締めて事業を推進しようと訴える場面でいわれる。唐の顔真卿が用いた「粉骨之誠」でも意は通じる。中国では「粉身砕骨」 が一般的。

姚雪垠「李自成」など