丈人論―「強い高齢社会」へのイベントづくり<1>―

◎総合イベント「S65+」のコンセプト
8月25日、東京築地・高連協事務局会議室で、「s65+フォーラム」の企画運営委員会がおこなわれました。次に引用する呼びかけは、そこで検討された「参加ご案内」の冒頭の一節です。
21世紀の日本は世界にさきがけて「長寿時代」を迎えています。その体現者である元気なシニアのみなさんが、ことし11月、「幕張メッセシニアの祭典」に集います。前例のない長寿社会で暮らす者同士として、安心してシニアライフを過ごすために、3日間にわたって、さまざまなふれあいのシーンを繰り広げます。来場されるみなさんが初めて体験する画期的な催しです。
前例のない長寿社会で暮らす者にとって、心躍る呼びかけです。「エキスポ スーパー65プラス」が画期的な催しであるのは、高齢期のくらしを支えるモノとサービスの展示会 新製品エグジビション を中心にして、メッセをスタート・ゴール地点とした「元気に歩こう日本!」 未来都市MAKUHARIウオーク 、そして高齢者が直面しているさまざまな課題をみんなで語り合う 素敵なシニアライフを語り合う広場 の三つを総合イベントとして同時に開催することにあります。
本稿はすでに「人生を支える三つのカテゴリー」で、高齢期の人生が先行き不明な「余生一途」になることなく、先行きを見通してみんなが安心して過ごせるための「場」や、利用しやすい「モノ」や新たな「しくみ」の創出を呼びかけています。「強い高齢者」の活動なくして「強い高齢社会」が形成されることはありえないからです。
健丈な高齢期の人生を支えるのは、「からだ、こころ(ざし)、ふるまい」という三つのカテゴリーでの経験です。これ以外にはありません。「健康」「専門知識」「専門技術」といいかえるとわかりやすいでしょう。「強い高齢社会」というのは、この三つそれぞれの領域で、高齢者のみなさんがそれぞれの経験を活かして自在に参画して、暮らしやすい「モノ」や「場」や「しくみ」を新たに創出していくプロセスでもあります。 
元気なシニアのみなさんが、前例のない長寿社会で暮らす者同士として、「エグジビション」「ウオーク」「語り合う広場(フォーラム)」に、それぞれの関心で集うこと。これからの「素敵なシニアライフ」を、さまざまなふれあいのなかから見出すこと。
そのために、エグジビションにはどんな企業・団体が先駆的・先導的なモノやサービスを構想し制作し出店するのか、ウオーキングにはどんな形で参加できるのか、語り合う広場(フォーラム)にはどんなテーマの「談論する場」が用意されるのか。これから発表される内容に注目です。11月、「s65+ 幕張メッセ シニアの祭典」が待たれます。
「S65+」ジャーナル 8月25日
堀内正範(カンファレンス・スーパーバイザー)