丈人論―「エキスポS65+ 第1回」を迎えて<3> ―

◎元気な65歳+のみなさんは「全員集合!」

11月15日、「第1回・エキスポS65+」は開幕します。
毎年、晩秋に「エキスポS65+シニアの祭典」が開かれることになる幕張メッセ会場は、将来への展望を考慮すれば、この総合イベントにふさわしい。

優れた生活意識をもつ日本の高齢購買層のみなさんが、いつまでも途上国製品にうずもれて暮らしつづけることはありえないでしょう。「グローバル化」(日本の途上国化・アジア途上諸国の日本化)が一段落して、アジアの人びとがどうやら豊かになれることが見えたところで、一歩進んだ「やや高安心の国産優良品」がわが国の高齢者の生活にうるおいをもたらすことになるでしょう。足踏みしていた日本企業の高年技術者が産み出す高齢者むけ製品は、これから高齢社会を迎える各国の注目を浴びることになり、内需拡大と国際性が確実に見込まれるからです。今回の「エキスポS65+シニアの祭典」はその第一歩であり、具体的に多くを期待することはできませんが、そこに向かう意欲と契機は会場にあふれていることでしょう。

そして出番を感じて、新たな居場所を求めて、孤立を脱するために、将来に備えるために、65歳+のみなさんが幕張に集まってきます。
展示会場の中心には、将来のシニアマーケットを模索してさまざまな小売・製造企業が出展しており、暮らしの現場に配慮した衣・食・住・趣味・健康・備えといったエリアごとの各ブースでは、「造る者」と「使う者」が触れては語り、選んでは語り、次の製品に期待する語りあいの場がそこここに見られるでしょう。みなさんより若い企業現場の社員たちはそこから多くのきっかけを得られるはずです。企業のPRセミナーもぜひ見た上で、高齢者の立場で、とくにご夫婦で、家庭内にうるおいをもたらすさまざまな製品への要請を出してほしいのです。生活意識の高い来場者からの要望は、新たな高齢者向け国産優良製品を産み出すきっかけになるに違いありません。

野田総理が10月14日の「高齢社会対策会議」で、「居場所と出番」「孤立防止」「現役時代からの備え」とともに新たな視点といって期待する「高齢者の消費の活性化」は、当事者である高齢者が企業現場に直接に要請する幕張メッセから始まるといっていいでしょう。高齢者が使いやすいモノや安心して暮らすためのサービスは「高齢社会」形成の基盤を造ることになります。

多彩なフォーラムは高齢者の明日の安心への生き方を示してくれるでしょう。16日の「高連協ディベート」は注目です。議論の展開によっては、高齢社会先進国の日本から世界にむかって「幕張宣言」が発せられるかもしれません。
なにはともあれ、11月15日は「元気な高齢者のみなさん、全員集合!」の時なのです。(次回は11月25日)

「S65+」ジャーナル
堀内正範(カンファレンス・スーパーバイザー)